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歴史を紐解くと、江戸の昔より火事、水害、震災、戦災により多くの貴重な歴史的建造物の失われてきた東京。こちら、都立小金井公園内には江戸東京博物館の分館として建設された「江戸東京たてもの園」があります。様々な天災や人災にも耐え、そして経済発展と共に失われてゆく一方の近代を物語る貴重な建築物。それらが公園内に移築され、この地を安住の地として再生され、多くの人に見守られ、また慕われています。それらがかつて在った場所からは離れてしまったけれども、またこうして再生され、穏やかな様子を我々に見せてくれる。いささか疎まれ、またなかなか貴重と認識される事の無い、明治・大正・昭和の生活文化遺産たる建造物。このように守られた中、とは云え、きっと未来には大変貴重な歴史を、我々子孫へと伝えてくれるでしょう。このような東京の行政の取り組みには、何か、未来を見据えた一歩先の保護の形を感じてやみません。何もかも民間所有者まかせで、建て壊し止むなしと、手を打つ事無く地元、ひいては日本全体の景観を損ねてゆく多くの自治体における行政の在り方にも、ここから何かを読み取って頂ければと願います。