雨の出町柳。鴨川デルタ。

来月予定の撮影の打ち合わせに出町柳まで。
被写体である打楽器奏者さんが、「ちょっと知り合いがこんなのをやっているので」と言われるままに、なんだか分からないけど面白そうだから「じゃあ、そこで待ち合わせ」という事で鴨川デルタ。
台風が近づく雨が降り出して、加茂川側の橋の下。
勝手に何か、ミニライブでもやっているのかと思いきや、確かに書いて字のごとく。それは「カリンバ・ピクニック」だった。
シートの上には民俗楽器や打楽器やらがいっぱい。
興味のありそな楽器をどうぞと勧められ、着いたばかりで大縄跳びに飛び込む勇気も無く、目の前のカリンバをちょいちょいと弾いて、それでちょっと引いて腰掛ける。
いつもならカメラを持っているのに、なんだか重苦しい空の色に必要無しと判断して、今日は手元にカメラも無い。あああ。こんな時ほどカメラはなんて便利なもので、話に行き詰まった時のタバコ同様、実は輪の中心に入るよりもちょっと引きで観察するのが好きな自分には、もはやカメラは無くてはならない存在なんだ、と、今更な事を思う。
しばらくすると、このピクニックを毎年1度この時期に主催しているアメリカ人の打楽器奏者さんが、ベースのリズムを叩き出すと、そこにひとつひとつの楽器が重なっていって、いつまでも続く音楽が紡がれ出した。
そこはバリかもしれないし、沖縄かもしれないし、あるいはアフリカか、もっとどこか優しい国か、橋の下をボタボタ落ちる雨の音も相まって、とても心地よく聴こえた。
予想もしない、まったく違った光景に出会って、ちょっと身を委ねてみるって心地よい。なんとなく、今度撮影するポートレイトはきっと上手くいきそうな、そんな気がした。

ガラケー写メより。