昭和じゃないよ。平成だよ。

佐賀県は重要伝統的建造物群保存地区の「鹿島市浜中町八本木宿」へ。
旧長崎街道の宿場町で、鍋島支藩鹿島藩の宿駅。江戸中期から酒造業で栄え、通称「酒蔵通り」と呼ばれたこの街道も、往時に比べると商売をたたまれた酒蔵も多々。保存地区選定は平成18年。ここまで来るのには地元の方々による、長い長い働きかけと、それを支えた地元への愛がある。
街道で栄えてのちに廃れてボロボロになってしまった家々を少しづつ修復し、若者達が帰って来た。また新たによそからここに移り住んだ人々が商売をする様子が伺える。
散策の最中、どこからかふらり、着物姿で大きなペットボトルをふたつ抱えた若い女性に逢った。街道脇の地下水を汲み上げた蛇口から、水を注いでいた。彼女の後に続いて手にすくって呑むと、本当に丸い丸い、柔らかで美味しい水。
また着物姿の女性を追うと、ご近所さんと二言三言、挨拶をかわしてひらひらと去って行く。まるでいつの時代か分からなくなって、声を掛けたら素敵過ぎる笑顔で振り向いてくれた。
慌ててカメラを向けたから、ついあるまじきかな露出オーバー。狙ったわけじゃないけど、色あせたちょっと昔の写真みたいになってしまった。
でも、確かに平成。
ゆっくりと、幸福な今。