紫外線という殺菌力が最大に発揮されるという土用干し。
今年の梅は、産地での出会いがあった生産農家さんから直接購入した、紀州みなべ育ちの「みっちゃんの梅」にて梅干しを。ここの所毎年漬けていた叶匠壽庵さんで育てられている上州白梅は、シロップ用に。
産地の、しかも生産者さんから直接届けられる梅というもの。「今なら大粒があるよ!どう?」という声まで直接届く。メールでのやり取りなんだけど、そんな、絶妙のアナログ感が良いなあとしみじみ思った。(ちなみに、ホームページ運営もFBページの更新もスゴくマメ!ほんと、スーパーウーマンな農家さんなんです。)
京都青谷が産地の上州白梅と比べて、紀州みなべの「みっちゃんの梅」は表皮が薄くて実に繊細で可愛い。大事に育てられた梅は、大事にしないと。今一度、プロの言う事をしっかり聞こうという事で、梅と一緒に届いたレシピ通りに今回は作ってみた。
最もユニークだったのは「おもし」について。レシピには「梅2キロ〜10キロでおもしは2キロ」と書かれている。今迄はこの倍以上のおもしで一気に梅酢をあげて、酢が完全にあがったらおもしを半分量にして土用を待ったんだけど、レシピには2キロで良しと書いてある。そしておもしは何も買う事は無い。ポリ袋に塩水(万一破れた時の為に)1リットルを入れて1キロのおもしが完成。これを2個作れば良しとの事。「ポリ袋おもしは、おもしが梅全体に広がり空気を遮断する役割があり、かつ梅酢に浮くので余計な重みがかからない」。つまり、余計な重みで表皮が破れない。そして漬けてる最中に均等に重みが行き渡るから、空気に触れてかびる事も防ぐというのだ。なんて理に適ってるんだろう。
強めの塩分とおもしで一気に梅酢をあげてカビを防ぐのも方法だったんだろうけど、それは梅表皮が分厚い品種に適したやり方だったんだなと納得した。
そんな訳で、今回はレシピをどこまでも忠実に、赤紫蘇も加えず白梅干しにする事にした。上がった梅酢も赤く無いので、料理に使うには更に重宝だろう。ああしかし、薄皮プリプリの梅が美味しそう。
さ。これから3、4日干して出来上がり。これから出掛けるのであとは夕立にあいませんように!