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かわいい電車がコトコト駆ける街。藤沢から鎌倉へ。


仕事へこちら方面まで来たので、せっかくだから江ノ電散策。

昔、藤沢の山手に実家がある友達と、京都から車で一緒に来たことを思い出した。
どこだったか富士山の裾野も雄大な地点に車が向かった時、友達が思わず「あー!帰ってキタァ!」と声をあげた横顔を見た時、いつも明るく陽気で周囲のムードメーカーな友達だったけど、こんなにも嬉しそうで打ち解けた顔をしたのを初めて見て、大学出て新卒で、初めての赴任先が京都で、やっぱり心細かったんだなあと思った。
そして、自分がどこか遠くへ出かけた時、ああ、帰って来たぁ、と、ほこっとなるとしたら、東寺の五重の塔か、京都タワーか、はたまた比叡山か大文字?と比較すると、気持ちはすごくわかるような、でも、スケールがまた全然違うよなあと、それまで新幹線から遠く眺める富士山しか知らなかった私からすると、目の前に視界いっぱい広がる富士山はとても印象深かった。

それから、あちこちの観光地や名所に連れてもらったけど、覚えているのはあの時の友達の顔と、富士山しか記憶に残ってない。あとは雰囲気と居心地。海もあって山もあって、緑がこんもりしてて、風通しが良くて、空が広くて、歴史の落ち着きがあって。
全ては、あの頃よく一緒に遊んでもらったこのあたりの都会的な、でも庶民的でもある、快活で大らかでさっぱり清々しい友達らと、その思い出と直結している。

鎌倉の商店街を歩いて調査学習してるらしい地元の小学生ら、海沿いの学校に通う高校生ら、江ノ電が通勤通学の足な学生や若者ら。
みんな、こんな豊かな環境で生まれ育ったら、きっとあの頃の友達らのように、素敵な若者に、そして大人になるんだよねと思った。

それからきっと生涯、自分たちの街を、誇らしく思うんだろうな、って。

 

 


谷口菜穂子写真事務所
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