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金沢土産。

 金沢出身のお連れがお盆帰省から戻り、実家からあれこれとお土産を携えてきた。

 一つ目は箱いっぱいの種無しぶどう「デラウエア」。石川県はぶどう栽培が盛んだそうで、夏のこの時期はぶどうとスイカは買うんじゃなくて人から貰う、ものらしい。

 子供の頃はどこまでも食べれたデラウエアだけど、そんなにも今は食べれないから、勿体ないのでコンフィチュールにしてみた。

 ちなみに、ジャムとコンフィチュールって何が違うか調べてみたら、ジャムは糖分多めに煮詰めたもので、コンフィチュールは素材の食感を残して糖分は少なめ、と言うのが大筋らしい。今回は6割を皮を取り除き、4割を皮ごとミキサーでつぶし、一緒にわずかな砂糖で煮てみた。

 アイスにかけると、爽やかな甘酸っぱさとぶどうのつるんとした食感が喉を通り、いつまでも食べれそう。ちょっと小悪魔的で、しかしとても美味しく仕上がった。

 そしてもう一つ。こちらは初めて食べた「フグの子」の発酵食品。

 猛毒を持つフグの卵巣を2年以上に渡り塩漬けと糠漬けすることで無毒化させるという金沢・油与商店さんの「フグの子」。食品衛生法により食用を禁止されているフグの卵巣を加工製造しているのは全国でも石川県だけとのこと。

 スライスしてそのままで戴くと何杯でも日本酒が呑めるし、お茶漬けにも、豆腐の薬味にも。。。アレンジを妄想するだけでたまらない。プツプツとした食感と塩辛くもじんわり伝わる深い味わい。初めて食べたけど、魚類の発酵食品の中で一番好きかも!と、言うことで今日はシンプルにペペロンチーノに乗っけてみた。パスタの下味にはこれも石川のいしると能登の塩。本当にたまらん美味しい。これがあるならもう、いつでも金沢に移住出来る。笑。

 あとは今回土産話に聞いて印象的だった、ちょっとした食卓での一コマ話。

 お盆で親戚が集まる中、テレビニュースで毎度お騒がせ、かの同盟国大統領が映っていた。そこで普段は無口なお連れのお父さんがガツンと一言。

 「こんな若い豚野郎に何が出来る」。

 おじいちゃんがとんでもない事言った!大人がそんなん言っていいんや!と、小さい孫らは目を白黒、あたふたしてたと苦笑いのお連れ。ちょっと絵が浮かんで面白い。

 実は家の中から始まっているかもしれない、昨今の時事ネタ自主規制モード。が、私もいつか、酸いも甘いも塩っからも、毒も食らったこともある、ちゃんと分かった右寄りでも左寄りでもない「年寄り」になって、時には堂々毒の吐ける大人になりたいな、ともちょっと思った。

 

 と。少し毒を盛ってみた。おあとはよろしかったかな?

谷口菜穂子写真事務所
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