友待ち桜。

 日曜日。遅咲きで名高い京都は仁和寺の御室桜も、今年は飛び切り早く咲いてしまいました。
 この辺り一番のシーズン時期に、古い旧友らと桜の下で「呑む」でも無く桜を愛で歩くのも考えれば珍しい事。仲間のうちの一人は近く海外赴任を控えていて、きっと、同じものを見ながらも、見え方は全然違うだろうなと思い図りながら、とは言え「どうなの?どうなの?」と尋ねまわるでも無く、いつもとさして変わらぬ会話で過ごす桜の下の午後。
 20代、30代の、先の分からない遠くの国への移住と、50歳を目前とする長期赴任では、行く先のお国事情はもちろん、家族の事、子供の事、それから自分の事と状況も全く違うでしょう。それでも男子というのは、文句も言わず、悪くも言わず、不安も語らず飄々として、それを囲む男子もまた、いつとも変わらない様子で居るのがむしろ、なんとも沁み入るのです。
 ともあれ。雨嵐の翌日というのに、なんとか桜も残ってくれていて。
 友達のために。ありがとう。