千本閻魔堂狂言。

「千本えんま堂狂言」

 

京都は千本通り盧山寺通りを上がった所。商店街の一角にあるお寺「引接寺」では、毎年ゴールデンウィーク中の5月1日~4日にかけて境内にて狂言が行われています。ここ数年は毎年欠かさず連休中のいずれかに観に行っています。京都三大念佛狂言のひとつですが、こちらの演目のほとんどには台詞が入り、空の下、しかも無料で見られる事もあって大変敷居が低く、なんとも庶民的な風情。シリアスな内容もありますが、大抵は愉快で観客から笑いも起き、子供から大人まで楽しめる内容です。そんな訳でいつも一番前の席に陣取る私も毎回大笑いさせてもらっています。昔の人達はこうやって身近なお寺で憩い、おもしろおかしい演目の中で、道徳を学んだりしたのかな、なんて思いながらの観劇。お面や着物の美しさ、そして貴重な伝統芸能に触れられる、素晴らしい催しものです。

この世とあの世を行き来する神通力を持った小野篁卿。昼は宮中、夜は閻魔様にお仕えしたという伝説を持ち、道場として朱雀大路(現在の千本通り)の北側に自ら閻魔法王を刻んで建立したのが開基とされます。

通称「千本焔魔堂」で知られるこちらのお寺。正式名称は「引接寺」といいます。「引接」とは「引導」の同義。こちらは京都「化野」や「鳥辺野」と並んで平安京三大葬送の地のひとつ「蓮台野」の入り口にあたります。この辺りでは現在でも多くの石仏像が多数出土されるそうで、焔魔堂から蓮台野へと亡骸を葬った際に建立された石仏や卒塔婆がこの辺りに無数にあることから、「千本」という地名の由来になったそうです。