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アイシングクッキー作家さんから頂いた「令和」。

 地方の国道沿いでよく見かける(骨董屋とも違う)大型リサイクルショップには、仕事で出向いた先々で時間があれば立ち寄ることにしています。

 妄想ですが(おおよそ間違ってないと思うんだけど)親の遺品整理やなんかで、長年タンスや押入れの肥やしになってた未使用箱のままギフトものが引き取られて売ってたりなんかして、その殆どは興味ないけど、時々ほんとに良いものに出会える事があるからです。

 箱自体は経年劣化で印刷もくすんで小汚いんだけど、中身は一昔前の丁寧な梱包で綺麗なまま。撮影小道具・備品にぴったりの塗物、お盆、器、グラスなどに出会えます。


 恐らく昭和中〜後期には頻繁だった結婚式の引き出物とか、当時モノ的には高価で、かつ自分では普段買わないような装飾華美なもの、普段使いしないようなものが節目節目、ちゃんとやり取りされてた時代。そう、昔はウチも、親が出し惜しみしてか全然使わず、貰ったはいいけど押入れに仕舞い込んでたギフトボックスって、たくさんあったよなぁ。と。

 

 平成に入って、友達らが結婚するようになると、引き出物もそれらに変わって(荷物にならない)カタログから自分で好きなのを選べるようになったり、内容的には消費型のカジュアルなギフトに様変わりしました。

 

 昨日、丹波で暮らす元教え子夫婦の家に遊びに出かけて地元名物のホルモン煮込みをご相伴し、その際、一緒に鍋をつついて仲良しになった彼らの地元友達のアイシングクッキー作家さんに、新しい年号のクッキーを貰いました。

 あんまり可愛いので、冒頭のリサイクルショップで見つけた、ガラスものに乗っけて、これまた同じく見つけた讃岐の後藤盆に乗っけて、記念に撮影してみました。どちらも、恐らく昭和半ば後半のものだと思います。

 

 年号が変わっても、生活の何かが激変する訳じゃない。

 なだらかに、平穏に、これからも時間や人や環境と繋がっていければいいな。

谷口菜穂子写真事務所
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